何年も建設業界で働いていると自分が置かれている状況が他の業界と比べてどんだけ違っているのかわからなくなってきます。
転職して改めて分かった建設業は終わってる!土木作業員はクズ?!という事実について教えちゃいます!
目次
建設業はブラックと言われているけどその実態は?
結論からいうと、建設業はブラックです。それも相当真っ黒なブラック!
10年以上建設業界で働いて、その後、別の業界に転職しました。
今はクリーンなホワイトな業界です。
ドップリと建設業界で働いていたからこそ分かる『建設業は終わってる!』点について説明していきたいと思います。
建設業がブラックと言われる理由
建設業は時間外労働ありきの勤務体系
本社支店勤務の場合はクリーンな労働環境
あなたが本社や支店勤務のいわゆる現場以外の職場に勤務しているとしたら、建設業が終わってる!なんて思わないでしょう。
むしろクリーンでいい会社、なんて思ってるのかも。。。?
ブラックの闇には影と光があるとおり、本社支店勤務には光が差し込みます。
むしろ酷いのは建設会社の社員の大多数が所属する現場の勤務状況。
それでは実態について説明していきます。
現場勤務の場合、時間外労働ありきの勤務体系
簡単に言うと現場の社員の仕事は『与えられた工期内に与えられた予算の中で利益を出しながら工事を完成させること』です。
これが全て、それ以上でもそれ以下でもありません。
このためにスケジュールが組まれますが時間外労働、休日出勤ありきでスケジュールが引かれます。
そもそも時間外労働、休日出勤なしで工事を受注することはできないので必然的にそうなります。
そして工事が始まると必ずトラブルが発生します。
大雨も降るし、台風も来ます。予定していた資材が搬入されない、ということもよく起こります。
そうなると更なる時間外労働と休日出勤で対応するのがお決まりのパターンです。
現場の所長の命令は絶対です。若手が拒否することなどできません。ブラックでしょ!
年間実労働時間の推移
建設現場の休日少なすぎ!
建設現場は週休2日ではない
建設業にそもそも週休2日という概念はありません。
世間一般のサラリーマン、お役所、学校は30年前から週休2日を取り入れてきましたが、なぜか建設現場は週休2日ではありません。
子供がお休みでもお父さんは現場に行かなければなりません。
加えて、自然災害やら予期せぬトラブルの対応のため、更に休日は減らされてしまうのが通常です。
いつものことなので、みんなこんなもんだと諦めてしまいます。
年間出勤日数の推移
現場が終わったら休めばいいというパワハラ
現場が進むと休暇取得ができていないことが話題に挙がります。
上司は「この現場が終わったら落ち着いて長期休暇を取ってもいいぞ!」とは言いますが、その現場が落ち着くことは永遠にありません。
仮にその現場が落ち着いた頃があるとすれば、若手の職員は次の現場に飛ばされてしまっているので長期休暇は永遠に取得できないという悪循環が待っています。
それでも勇気を振り絞って文句を言うと「オレの若い頃はな~休まず3か月働いていたんだぞ~!」という、どうでもいい昔話が始まります。
諦めて泣き寝入りというのもいつものパターンです。
現場から現場へ、建設業は転勤多すぎ!
勤務先は現場事務所
本社や支店に行くのは打ち合わせがある時だけで基本は現場事務所勤務です。
綺麗な机やオフィスで仕事をすることに憧れてはいるものの叶わぬ夢と諦めることになります。
現場事務所なので若くて綺麗な女性はいません。
1日のうちで見かける女性は弁当を運んでくれるおばちゃんだけという日が何日も続くこともあります。
現場の所長はそんなおばちゃんにもセクハラをはたらきます。
工事が終わったら次の現場へ
ようやく現場の工事が終わって落ち着いてきた、チョットは楽になるかな~っというタイミングで転勤の辞令が下されます。
現場の所長や上司は現場に残り、若手だけは先に次の現場に飛ばされることになります。
溜まっていた休日を消化する時間は与えてもらえないので、そのまま次の現場に持ち越しというのが繰り返されます。
正社員(総合職)の転勤の状況(単位=%)
独立行政法人 労働政策研究・研修機構 企業の転勤の実態に関する調査
建設会社の組織は硬直化
平成が終わり令和になっても建設会社の組織は昭和のまま
建設業界の組織は古き良き時代、昭和の高度成長期の働き方から変わっていません。これからも変わることはないでしょう。
テレワークなんてもってのほか、スマホだって満足に扱えない所長、本社の連中がICTだのi-Constructionだのと騒いでいますが、会社組織、現場組織運営がどうなっていくのかまで見通せている人は皆無でしょう。
建設業界では若い人の意見を取り入れるなどということはなく、昔からの慣習に従い上長からの命令に従い業務を淡々とこなしていくことになります。
夕方には冷蔵庫からビールを取り出してきて、飲みながら書類整理を行うのが日課となっています。
改革を阻む本社組織
世間では「働き方改革」「テレワーク」の波が押し寄せていますが、週休2日も満足に取得できない状況であるからして、働き方改革に対しては早くも諦めムードもささやかれています。
そもそも、会社の中枢機能である本社組織自体、現場の実情に疎く「働き方改革」に着手することに有効な手立てを講じることができません。
仮に着手したとしても全工事現場のうち数パーセントの工事現場を「週休2日適用現場」とすることで改革を実行したことにしてしまいます。
何れにせよドラスティックな建設業界において改革が断行されることは今後、十数年間はあり得ないでしょう。
建設業における闇(過労死と若者離れ)
建設業における過労死
「働き方改革」が提唱されてはいても建設業における過労死の割合は依然として高い水準を保っています。
前述の通り時間外労働や休日出勤ありきの状況であり「建設業の業界団体の行動計画で策定された目標時間外労働の基準が過労死ラインを超えている」つまり「是正の前提が過労死ライン越え」ということになってしまっています。
厚労省によれば、ストレスや過労に起因する「精神障害の労災補償」の申請数・支給決定数は、昨年度に建設業で過去最多を記録した。うち自殺(未遂を含む)が占める割合は約3割と全産業で最も高い。
「殉職率が一番高いのは消防や警察ではなく、実は建設業。あまりニュースにはならないが、過労に限らず、転落などで命を落としている人が日常的にいる。
建設業における若者離れ
建設業における新規大卒者の離職率は3割前後、新規高卒者の離職率は5割弱という高水準となっています。(大卒で全産業の1.6倍、高卒で全産業の1.8倍)
また建設業に従事する人の割合は、55歳以上の高年齢層が約34%なのに対して、29歳以下の若年層が約11%と高齢化が進行していることも大きな問題として取り上げられています。
建設業に対する世間の見方
凶悪犯罪者は建設作業員
建設業に対する世間の目は決して暖かいものではありません。
凶悪犯罪が起きた場合、職業は「土木作業員」とか「建設作業員」と報道されます。
けっして「建設業」イコール「犯罪者の温床」ではありませんが、ワイドショーに洗脳されたおばちゃんたちの頭の中で凶悪犯罪者は建設作業員という認識が出来上がってしまいます。
いつの間にか土木作業員はクズ、といったイメージが世間一般に受け入れられてしまいます。怖いですね。。。
ちなみに凶悪犯の検挙人数が多い職業ランキングによるとワースト1位は土建業(建設業)らしいです。
凶悪犯とは「殺人」「強盗」「放火」「強制性交等」をいいます。
あながち凶悪犯罪者は建設作業員という認識は間違っていない、ということになってしまいました (汗)。
建設業者は談合で税金を無駄使いする悪い奴ら
公共工事に対する世間の目もなかなか厳しいものがあります。
「談合」「汚職」「癒着」のイメージを払拭できず、世間は不健全な印象を抱いているというのが現状です。
先ほどの資料から、知能犯の検挙人数が多い職業ランキングも調べてみました。
知能犯とは「詐欺」「横領」「偽造」「汚職」「あっせん利得」「背任」をいいます。
なんと、ここでも土建業(建設業)がワースト1位の座を死守していました (悲)。
建設業のブラックを改善させるための方策がダメな件
これまで見てきた通り建設業は相当真っ黒なブラック!
業界団体はこの汚名を返上しようと躍起になっています。
既に終わっている感もありますが、建設業界のイメージアップについて記述したいと思います。
建設業の働き方改革は成功するか?
「クオリティオブライフ Quality of Life」 「ワークライフバランス Work Life Balance」とともに建設業界にも「働き方改革」の機運が高まってきました。
国土交通省でも「建設業働き方改革加速化プログラム」を作成して、働き方改革を進めています。
しかし。。。
働き方改革の目玉が「週休2日制の導入を後押しする」です。終わってます。。。(悲)
「普通の企業は既に導入してるでしょ!」という声も聞こえてきそうですが「週休2日」を「後押しする」が改革となっているのが現状です。
3K改め新3Kだそうです...
建設業界がブラックといわれる理由に「3K」という言葉があります。
あなたも聞いたことがあることでしょう。
労働環境が「きつい (Kitsui) 」「汚い (Kitanai) 」「キケン(Kiken) 」であることを意味しています。
「6K」というのもあって「帰れない (Kaerenai)」「厳しい (Kibishii)」「給料が安い (Kyuuryou ga yasui)」が加わります。
国土交通省は i-Constructionのイノベーションの促進により「給与」「休暇」「希望」の新しい3Kを目指すとしています。
給料が安くて休暇のない希望を失った業界にならないようにして欲しいですね。
「i-Construction」により、建設現場が従来の3Kのイメージを払拭し、新3K(給与が良い・休暇がとれる・希望がもてる)の魅力ある現場に劇的に変わっていくためには、建設業界が一丸となることはもちろん、業界を超えて「i-Construction」という取組が社会の話題となっていく必要がある。
建設業からの脱出のすすめ
如何でしょう?
建設業がブラック、それも相当真っ黒なブラック!であることがお分かり頂けたのではないかと思います。
この業界の問題は、
・国や民間を含めた関係者が多すぎて改革が進まないこと
・古い業界体質
にあると考えています。
改革は一向に進まないだろうし、長時間労働も休日出勤も大幅な改善は見込めないでしょう。
終わってますね?
私のように脱出することも視野に入れては如何でしょう?
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