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それでは若手は入らない
銀行と建設会社は潰れないと言われたのは遥か昔のこと。建設業界に3Kはつきものではあったがそれでも安定した業界という印象があったのはいつのことだろう…?
雇用拡大を勧めようにも肝心な新卒入社希望者の確保が困難、入社にこぎ着けたとしても3年もすると辞めてしまう、こんな現状に対してなぜ若手は建設業を敬遠するのか?について考えてみました。

我が子に建設業は勧めない
建設業イコール「悪」というレッテルを貼られて数十年、いまだにその悪のイメージは払しょくしきれていません。残念ですが。。。
様々な不祥事が起きていることもその原因の一つ。そしてその不祥事を過大解釈して報道してしまうマスコミもその原因の一つ。
でもその方がマスコミも視聴率が取れるんでしょうね。つまり、世の中の悪をマスコミが大衆の意見を操作して叩きにかかる、よくある構図が出来上がってしまっています。
談合、癒着、粉飾決算、等々もマスコミのネタになりますがそれより簡単に世の中のワイドショーオバちゃんの視聴率を上げるのは強盗や強姦犯罪に関わるものだそうです。
昔はよくニュースなどで犯罪者を伝える際に『土木作業員』という言葉をよく耳にしていました。
この手の強盗、殺人、強姦罪では「銀行員」やら「証券マン」よりも圧倒的に『土木作業員』が多かった記憶があります。今では『建設作業員』やら『建設会社社員』となるのでしょうけど。。。
ワイドショーに洗脳された世間のおばちゃんにとってみたら、『建設』イコール『悪』をいう認識が出来上がっちゃっているんでしょうね。

マスコミネタとしての建設業関係者の不祥事
マスコミが飛びつきそうな建設業関係者の不祥事(2019年)を挙げてみました。
- 2019年8月、倉敷市のアパートで窓から部屋に侵入し女性の胸を触るなどしてけがをさせた疑いで35歳の建設業の男を逮捕
- 2019年7月、傷害の疑いで自称徳島市の建設業の男(40)を逮捕
- 2019年2月、大手ゼネコンの社員(27)がOB訪問に来た女子大生にわいせつ行為、警視庁に逮捕される
特に驚いたのは大手ゼネコン社員の不祥事ですね。
マスコミ、週刊誌のいいネタになってしまいました。特に建設小町とか言って女性の起用を推奨している矢先の出来事、これじゃぁ女の子をもつ親が建設業への就職を進める訳がありません。
大手ゼネコンはもっと業界のイメージアップに貢献して欲しいものです!!

癒着、談合などのイメージ払拭なるか?
そうでなくとも建設業界に対するイメージは決してクリーンなものではありません。癒着、談合、労働環境、キケン、などなど。。。
「身近な若者や自分の子供に建設業界への就職を勧めたいと思うか」というアンケートでは「全くそう思わない」、「あまりそう思わない」が一般の回答者で45パーセント、建設業従事者で50パーセントにも上るそうです。理由は、キケン、長時間労働、低賃金、などなどが上位を占めるとのこと。
働いている人がいいイメージを持っていない業界に就職させたい親はいないでしょう。。。
またマスコミが植え付けた、癒着や談合、公共工事は悪、という認識も業界のイメージダウンに大きく寄与していることでしょう。
「脱談合宣言」を発表した大手建設会社がリニア建設工事を巡って談合疑惑が発覚した件も大きく報道されてしまいました。
実態を伴わない働き方改革も学生が就職先を選ぶ際に不利になっていることでしょう。

働いている人が魅力を感じていない業界という問題
前出のアンケート結果を見ていて思ったのですが、そもそも建設業界に従事している人が自分の子供や若者に進めないこの建設業界というものが既に魅力のない業界になっている、という事実。
このアンケート結果は非常に興味深いけれども、非常に大きな業界の闇を垣間見たような気がしてちょっと寂しくなりました。
あなたはチョット自虐的になっちゃっていませんか?どうせ建設業なんて将来性は見込めないと働いているあなたが思っていませんか?
多くの人がそんなふうに考えているんじゃないでしょうか?
あなたはどう思いますか?自分が働いている建設業界を自分の子供に勧めたいですか?


それでもなぜ建設業界で働き続けるのでしょうか?
ここで質問です。。。
『なぜあなたはそれでも建設業界で働き続けるのですか?』
しがらみがあって抜け出せない、今更、別の仕事なんて見つかる訳がない、なんて考えているとしたら、一生今のまま改善されることなく一生を終えることでしょう。
結局、自分が変わると思わないと変わることなんて出来ませんよ!!
疲弊しながら、イヤだな~と思いながらも働き続けて良いことが起きる可能性はゼロです。
可能性は無限大。思い切って環境を変えちゃうのもそれはそれでアリだと思います。
